八日目の蝉
コレ知ったのは、先月の健康診断の日です。
その日に午後休をとって、映画館に行かなかったら、存在を知らなかったことでしょう。
映画館に行ってよかった。映画を見ようと思ってよかった。この点に関しては、自分Good Job!
今日はわざわざ観にいってきました。
あまり、映画をわざわざ見ることは無いのですが、妙に気になって。
タイトル(原作のまんまですが…)とキャストがよかったおかげです。
映画館で人知れず、大泣きしていました。
以下、感想というか考察というか書いてみようと思います。
私、ものを整理して短時間で書くのが苦手なんで、うまく伝わるかは?ですが。思いのままに。
若干の注意点:
ネタバレを含んでしまっていると思います。
それ以外にも先入観を与えてしまうかもしれません。
ということで、楽しみにしている方、先入観なしで見たい方は見ないほうがいいと思います。
■感想?考察一言で言ってしまえば、「少女が呪縛から解放されるまでを描いた物語」だと思います。
映画では、呪縛の元凶となる出来事の前兆、から、呪縛から解き放たれるまでが描かれています。
呪縛の元凶は、キャッチフレーズになっている「誘拐事件」で、
呪縛そのものは、「全部私が悪い、自分のしたいようにしてはいけないんだ」という無意識の思い込み?刷り込みだと思います。
呪縛に関しては、千草の「アンタ何も悪く無いじゃん」という台詞や、
幼少期の恵理菜の「(怒られている理由はわからないけど、とにかく私が悪いの)お母さんごめんなさい!お母さんごめんなさい!」という台詞に表れていると思います。
呪縛が出来上がる様や、自分が本当にしたかったことは回想シーンとして(この回想シーンがメインだったりしますが、)十分に観客に提示されます。
そして、ラストに、擬母と引き離された地に訪れたことで、呪縛が何だったのかに気づき、解放される。
ちゅう感じでしょうか。
表向きのストーリーは!
ただ、映画の目玉は、永作さん扮する希和子と薫(=恵理菜)の逃亡生活の回想シーンじゃないかと思います。
永作さんの露出が一番多かったし、制作側も彼女への共感を前面に出したかったんじゃないかなと思います。
希和子の設定は、
・子供を奪った罪悪感はもっておらず、むしろ自分の子だと思い、ただただ薫を愛している。
・薫とずっと一緒に暮らしたいと考えているが、いつか捕まって終わりが来てしまうだろうということはうすうす感づいている。
という感じでしょうか。
最後に家族写真を撮ろうというシーンや、引き離されてしまうシーンには希和子の悲しみをモロに受けてしまい、大泣きでした。
■俳優陣についてここで、俳優陣についての感想をちょいと
一番演技に引き込まれたのは永作博美さんでした。
この人凄い。
狂った状態も、慈しみも、引き離される悲しみも、なんと言うんでしょう…本当っぽいんです。
もともと、永作さん好きなんです(週末婚の月子も好きだったり、その前から見てたような気も…)
一番、泣きました。
次は、小池栄子さんです。
千草は、若干社会的に不適合なところがあって挙動不振なところがあるのですが、その様子がほぼ自然でした。
コミカルなのがお上手なのは知っていたのですが、こういうのもうまいんですね。
小池栄子さんは、演技派だと思っております。
そして、井上真央さんも良かったです。
上二人よりは、大分普通の人の役なので、行動的にすごーく目立つってことはないのですが、最後は大泣きでした。
(その前から続く永作さんの涙の力も大きいですが)脇役陣もベテランばっかりで、俳優陣は総じて凄く良かったです。素晴らしい。
劇団ひとりさんもそれっぽい雰囲気が出てましたw■親への共感度続いて、ちょっと変わった観点ですが、3人の親への共感度。
1位:希和子
2位:恵津子(実母)
3位というかブー:丈博(実父)
1位:そういう風に作られてるからってのが大きいと思います。
法律的に一番悪いことをしたのは、この人ですが…
2位:(不倫相手への反応は若干やりすぎ感もありますが、)正常な反応だと思います。
多分悪いことしてない。一番かわいそうな人。
3位:割とよくいそうなダメ人間。
でも、この人がいないとこのお話は出来ないからね…
■その他思ったこと・最初に恵理菜が自転車で坂を下っていく時に、両足をべダルから離して斜めにピーンと伸ばすシーンがあったのですが、これは後の回想シーンで希和子がやっていたことであり、親子のつながりを感じるシーンでした。
伏線ってヤツかしら?
結局何が言いたいかよくわからなくなってしまいました。
一言で言うと、「悪者やっつけてドーンで泣けるとかではなくて、運命、葛藤の様子に泣ける映画」です。
あー、へたっぴ。
でも、書きたいことは書けた気がする。
ではでは。
追記:原作は読んでいないので、是非読みたいと思います。
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